校長室より

みんなが来たくなる ウェルビーイングな学校

                          砂長 完郎

 

山城小学校校長として二年目を迎えます砂長です。本年度度よろしくお願いいたします。      さて,本年度の、スクールプランに「みんなが来たくなる ウェルビーイングな学校」を掲げ、学校経営を行って参ります。これまでの学校教育へのご理解とご協力に対し、心から感謝申し上げます。

「子供が毎日行きたい、先生が働きたい」と思える学校を実現するための方策として、様々な研修の場で目にするのが『ウェルビーイング』という考え方です。ウェルビーイングとは「持続的で共生的な幸せ」を意味します。「幸せ」が個人的で短期的なものを表しやすいのに対し、ウェルビーイングはより包括的で、社会や場所全体がより良い状態で持続し、その場にいる人々が幸せを目指して生きることができるような場づくりに関わる概念です。現在、中央教育審議会では、学力や社会性の育成を図る上で「一人一人の多様なウェルビーイング」を形成する必要があるという議論が進んでいます。

このウェルビーイングについて、慶應義塾大学大学院の前野隆司教授は「4つのポイントを大切にしたい」と整理されています。

1.  やってみよう!と思う[自己実現と成長]

 何かにトライする(小さなチャレンジ)

2.  ありがとう!と伝える[つながりと感謝]

人のために何かをする 友達との繋がり(多様な人と繋がっている)

3.  なんとかなる!と捉える[前向きと楽観]

 ちょっとしたことなら何とかなる リスクテイクができる 失敗しても大丈夫

4.  ありのまま!にいる[独立と自分らしさ]

自分と他人を比べない 人は人 自分らしく生きる 自分らしさを磨く


学校におけるウェルビーイングは、児童が健やかに成長し、学び続けるための基盤と言えます。これらのことは、現在の学校生活の中でも取り組まれていることです。何か新しいことを始めるというわけではありませんが、これらのポイントを本校教育活動において意図的に取り入れ、子供たちがウェルビーイングを実感できるようにしていきたいと考えています。

子供たちのウェルビーイングを高めるためには、教師をはじめとする学校全体のウェルビーイングも重要です。また、子供たち一人一人のウェルビーイングが、家庭や地域に広がっていくことも期待するところです。昨年12月に開催された「スクールガード隊:秋の集会」で、地域の方から「地域の子は地域で育てる」という言葉をいただきました。地域全体で子供たちを支えていこうという思いに感銘を受けました。学校、地域、家庭の三者が協力し合うことにより、子供たちのウェルビーイングを支える強固な基盤が築かれるはずです。学校・家庭・地域との連携を大切にし、子供たちのウェルビーイングを目指していきたいと思います。山城小学校へのご支援、ご協力をお願い申し上げます。